世間では賃金増…小規模工務店は?

2025年01月23日 15:37
カテゴリ: リフォーム生活

初任給が30万円超え

新年最初のブログです。

ニュースでは何とも羨ましい話が飛び交ってますね。
もちろん名だたる大企業の中の一部だと思いますが、そこまで増えるとこの物価高も賃金上昇で乗り越えられそうですね。
金利もまた上がりそうですし、アメリカのトランプ大統領も就任し、世界の景況も変わってくるんでしょうね。

私たちの業界でも職人への人件費(以下人工代)を上げようと業界上げて動きがあります。
知り合いの工務店の社長もさすがにこのままでは職人が生きていけない(よそに取られる)ということで、人工代を上げていました。

この人工代というのが昨今安くても1日2万円程度になっています。腕がよく引っ張りだこな職人は3万円を超える方もいます。この人工代、昔は1.2万円とか1.5万円でした。
もちろん今でもそれくらいの方もいますが、やはり技術的な面での不安は否めませんし、実際に何かしらトラブルが起きるのはそういった安価に請け負ってる職人現場の傾向が強いのも事実です。

材料費も上がり、ガソリン代や生活物価も上がっているので、人工代も上げざるを得ないという状況ですが、お客様の施工価格への反映が悩ましいところですね…。しっかりとしたご説明と信頼に足る安心感をいただかなければと肝に銘じているところです。


実際、下記のようなことがつい先日起きました。

昨年の春ごろに電気工事のご相談をいただいたお客様がおられ、当時自宅に伺い、数千円の工事のお見積りをご提示しました。工事詳細は伏せますが、当店としては地域密着をモットーにしていることもあり、相場より安価にご提示したつもりでしたが、結果はお見送りとなりました。
お客様の中ではこれくらいの工事で…というのもあったのかと思います。
こればかりは仕方ないので、他社で安いところに頼まれたのかなと思ってましたが、なんと昨日お電話があり、改めて工事をお願いしたいとのこと。ただお値引きしてほしいとのことでした。

値引きに関しては丁寧に仰っていただいたので、こちらも悪い気はしませんでしたが、昨年の春から諸々値上がりしており、今ではその金額では職人を手配できないのでと事情を説明し、丁重にお断りさせていただいたのですが、どうしてもと半ば泣き落としにあってしまい、当初にご提示していた金額で承ることになりました。

今案件では数千円とは言え赤字施工ですが、お客様からも今後は親切なお宅に頼むからと嬉しいお言葉をいただけたのと、継続的なお付き合い(顧客化)こそ地域密着型の当店の優先事項でもあるので、そういった意味では価値ある赤字なのかなと思っています。

話を戻しますと、簡単な工事であっても職人一人を派遣すると、準備や前後の移動時間を含めた人工代、交通費(ガソリン代)、駐車場代、材料費と諸々かかります。
当店の場合は現場管理も兼ねている私自身が別途事前の調査、当日完了後の確認、場合によっては後日請求書の発行といった具合に複数回伺っています。
こういった工務店側の見えないコストも今後ある程度施工価格に反映していかないとこの物価上昇や賃金上昇には乗り越えられないなと感じているところです。

上記の背景が参考になり、納得できるリフォームのご依頼につながりましたら幸いです。

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