早速本題です。
施工が進んでいく中で、施主さんから「ここはやっぱりこうしてほしい」「これも追加できないか」というような施工内容の「変更」や「追加」のご相談が寄せられます。
今日はそのことについて紹介したいと思います。
まず結論ですが、技術的に対応できないことはほぼほぼありません。
変わるのは「費用」と「納期」です。以上!
…と書くとあまりに簡単すぎますので、具体例を示しながらお伝えしますね。
当店を始めとした工務店はまずお客様のご要望に沿ってお見積り→請負契約(内容・金額)を締結します。
その後、職人と調整し、施工スケジュール・段取りを調整します。
なお施工は、原則、各職人が重複しない日で設定します。
例えば、「大工」が床の施工を行う日は、ユニットバスなどの「設備」職人の施工は同日に行いません。
リビングの床を施工しているとき、お風呂場の工事は何も問題ないじゃないと思われると思いますが、ほとんどの工務店では別々にされているのが実態です。
これには理由があります。
それは施工中に何かしらのトラブルやエラーがあったときに責任の所存が不明瞭になってしまうからです。
例えば、室内廊下の壁に傷がついていた、マンションの共用部が汚れていたということが判明しても、同スケジュールで複数の職人が現場に出入りしていた場合、対象者の特定が困難になります。
※もちろん請負先の工務店が復旧の責任を負うので、施主様に関してはご安心を!
リフォームはその性質上、エラーや手直しがやむをえず発生することもあり、上記のような施主様の関係のないところで作業効率に影響が出てしまう可能性が生じます。
そのため、工務店は契約後、各職人の施工スケジュールを調整し、現場監督者による作業完了確認も含めて、スケジュールを設定しています。
少々話が横道に逸れましたが、以上が工務店の施工スケジュールの考え方です。
上記を踏まえて、ざっくりですがリフォームの施工の流れにおいて、「変更」や「追加」が生じた場合について、どういった影響がでるのか、具体例にてご説明します。
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⓪商材発注(納期確定)
①養生
②既存解体(床・壁・設備等)
③解体物搬出・処分
④新規設備設置
⑤床材・壁紙交換
⑥ハウスクリーニング
⑦引き渡し(完工)
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さすがに⓪の発注後の商材(キッチンなど)を「やっぱりやめます」や「仕様変更」に関しては、キャンセルが効かなかったり、大きなコストロスになるのはご理解頂けるかと思いますが、実は②の作業後の変更も追加費用がかかってきます。
というのも③に結構な費用がかかるからです。
業者が処分する場合、指定の方法における産廃処分が定められており、自治体の無料のごみ回収はNG(違法)となります。そのため、産廃運搬用の車両を手配し、産廃ごみ処分場まで運搬して、引取料を払って処分しますが、昨今産廃処分費が相当値上がりしているのもあり、できるだけ運搬回数をまとめて一括で終えるようやりくりしています。
そのため、③が完了した後に「このちょっとした部分も解体して拡げてほしい」「このドアも新調したい」「この際トイレも変えちゃおうかな」となると、少量であってもその分の追加費用が割高でかかってしまいます。
また解体はホコリや汚れが発生するので、養生含めてその他の作業にも追加・加えてスケジュール変更等が出てくるので、目には見えない人工代(人件費)にも影響してきます。
また⑤が完了した後に⑤に影響がおよぶような仕様変更が発生すると、その工事の性質上、該当部分の一面の床材や壁紙を交換しないと仕上がりに影響する可能性があるため、余分な材料・人件費増につながることになります。
何度もお伝えしますが、施工変更はできないことはありません。可能です。
当店では変更を嫌がったり、お断りしたりといったこともありませんが、変更に関わって、追加費用が発生することと納期(完工時期の遅れ)に影響が出ることはどうぞご理解頂けると幸いです。
当店はそういった点を鑑み、取捨選択しやすいお見積りのご提案と丁寧なご説明を心掛けていますので、まずはそちらを踏まえてじっくりご検討の上、ご契約頂くのが一番です(^^)
今日は施工の変更・追加に関わる内容でした。